青年塾20期生 塾生募集のご案内

上甲 晃/ 2016年01月12日/ 青年塾

あなたへのメッセージ

上甲晃「激動の時代」、「先行き不透明」などと、変化が強調される。
しかし、変化にばかり目を奪われていると、自分を見失ってしまう。
浮き足だった生き方になってはならない。
私達は、いつも、〝変わらざるもの〟をしっかりと見続けるのだ。
〝変わらざるもの〟とは何か?
千年前も、二千年前も、千年後も、二千年後も変わらないもの。
それは「人間の本質」である。
「人間の本質」は何も変わっていないし、これからも変わらない。
変わらないものをしっかり見ていると、心が静まる。腹が据わる。
そして、
「人間の本質」は、日々の平凡な繰り返しの中で耕される。
『青年塾』は、生きる〝底力〟を養う場であり、
『青年塾』は、地に足の着いた生き方を求める場である。
平成28 年1 月
志ネットワーク『青年塾』塾長 上甲 晃

『青年塾』がめざすもの 設立の原点

生きることの、本当の意味を伝えたい

私は、パナソニックの創業者・松下幸之助が設立した、財団法人松下政経塾で十四年間、勤務しました。とりわけ十年間は、現場の責任者として、神奈川県茅ケ崎市の湘南海岸近くにある塾の敷地の中に住み込み、人を育てる仕事をしました。
その経験を通じて、「人を育てる」上で何が一番大切かを考え続けました。そして自分なりに得た結論を実践していくために、平成9年、『青年塾』を設立したのです。
松下政経塾は、日本の将来を担う指導者を育てることが目的です。指導者を育てるためには、何を教えたらいいのか、それが、私の大きな課題でありました。 「どんなに知識や技術を身につけても、立派な指導者にはなれない」。松下幸之助のその一言は、私の頭を悩まし続けました。
「それなら、一体、何を教えたらいいのか?」。
様々な試行錯誤を繰り返しながら、一つの結論を得ました。「どんなに知識があっても、どんなに技術があっても、その人に人間としての魅力がなければ、立派 な指導者にはなれない」。仮に、世に一流と言われる大学を優秀な成績で卒業しても、その人に人間としての魅力がなければ、人は付いてこないし、立派な仕事 を成し遂げることはできないのです。
そして見回してみると、今の世の中、技術や知識を教える学校ばかりが目立っています。人間としての魅力を高めることを基本の目的とする教育は、無いに等しいことが分かりました。
「人は何のために生きるのか」、その根本的な問題意識に立ち、人間として生きていく上での〝根っこ〟を教える場をつくりたい。私が『青年塾』を立ち上げた、基本の思いです。

『青年塾』がめざすもの 基本方針

どんな人を育てることが目的ですか?

『青年塾』は、年間に七回、二泊三日の合宿研修を行います。そのうちの二回は、全国合同の研修です。最初の合同研修を、〝サマーセミナー〟と言いま す。今年度は、愛知県で、「宇宙・航空産業の未来」をテーマに、学びました。そのサマーセミナーの閉講式で、実行委員長であった畠中雅規君(東クラス12 期生)が、感極まって涙しながら、次のような挨拶をしました。
「数年前にサマーセミナー運営のお手伝いをした時、〝なぜ自分ばかりがこんなに苦労しなければならないのだ〟と思いました。しかし、今回は、〝みんなに喜 んでもらえるのであれば、どんなことでもして上げたい〟と思えるようになり、苦労を感じなくなりました」。この畠中雅規君の一言は、『青年塾』で学ぶ目的 のすべてを表しています。
人間の心の中には、<私心>と<公心>があるように思います。
<私 心>とは、自分だけの利益を図ろうとする心。<公心>とは、自分の利益ばかりを追うのではなく、みんなの利益を図ろうとする心だと、私 は考えます。残念ながら、最近の世の中、<私心>ばかりがまかり通って、ぎすぎすしている気がしてなりません。
すべての人が、<私心>だけで動いたら、どうなるでしょうか。電車に乗る時、乗客全員が<私心>で行動したら、凄まじい席の奪い 合いが繰り広げられるでしょう。商いも、同じです。自社の商品さえ売れればいいと考えるのは、<私心>です。<私心>に立つ商い は、他社への誹謗中傷・妨害がまかり通り、醜い争いの〝るつぼ〟と化します。
人の世は、<私心>がまかり通ると住みにくく、<公心>がまかり通ると住みやすくなるのです。私が『青年塾』を創設した最大の目 的は、<私心>を抑えて、<公心>を持つ人を育てることです。『青年塾』に学ぶ人達が、みんなの利益を第一に考えて行動す る、<公心>の人に成長するならば、世の一隅を照らすでしょう。
私達は、様々な恩恵を受けて生きています。それに気付かなければ、<公心>は生まれません。空気のおかげ、太陽のおかげ、水のおかげ、親、先 祖、隣人のおかげ。あらゆるおかげがあって生きることができるのです。「こんなにもおかげがあって生きているのだから、〝お返ししなければ罰が当たる〟」 と考えるのは、当然でしょう。
<公心>を養うことは、『青年塾』の学びの最大の目的です。「自分さえ良ければいいと考えるのではなく、みんなが良くなれば、自分も良くなれる」と信じて実践できる人になってほしいのです。それを私は、〝人格の一流者〟、〝人間エリート〟と呼びます。
『青年塾』は、人格一流の人を育てることが目的です。

『青年塾』がめざすもの 教育の特徴は何ですか?

知っている人ではなく、出来る人を育てます

「知っている」ことと「できること」は、違います。「<公心>が大切なことは知っています。しかし、それを実行できていません」というのでは、知っている意味がないのです。『青年塾』は、知っている人より、出来る人を育てることを目指しています。
『青年塾』は、実践を通じて学ぶことを基本としています。とりわけ、「生活をしっかり励むこと」こそ、人格教育の基礎であると考えて、日常生活のすべてにわたって、<公心>によって行動することを教育の基本としています。
例えば、「履物を揃える」。どうして履物を揃えるのか?<私心>に立つなら、「私の勝手でしょ」となります。<公心>に立つと、「私の勝手で、履物を乱雑に脱いだら、他の人が困るし、第一、見苦しい」と考えて、きちんと揃えることができます。
廊下を歩く時に、ぺたぺたと大きな音を立てながら歩いたら、まことにやかましい。深夜なら、安眠妨害にもなる。「歩き方ぐらい、好きにさせろ」と考えるの は、<私心>です。「静かに歩かなければ、周りの人達に迷惑が掛かる」と考えて、音のしないように静かに歩くのは<公心>の働き です。
風呂に入る時も、<公心>を養う機会になります。自宅の風呂なら、一人で入りますから、シャワーの湯がどんなに勢いよく飛び散ろうと、誰にも 迷惑を掛けません。しかし、例えば温泉の大浴場となると、話は別です。自宅と同じようにシャワーを使うと、隣の人は、湯が掛かって大変迷惑します。隣の人 のことを考えて、ちょっと湯量を抑える。それ即ち、<公心>を養う実践なのです。
良き習慣を身に着けると、良き人格が養われます。『青年塾』では、それを〝志道〟と呼んで励んでいます。難しい理論的勉強をすることも大切でしょうが、 『青年塾』は違います。「真理は平凡の中にある」との考えに立ち、日常生活の当たり前をしっかり励むことに最も力を入れます。
日常生活の立ち居振る舞いのすべてにおいて、<公心>によって行動をする人は、世間から感心されます。なぜ、感心されるのか?それは、人を思いやる心の表れだからです。「自分勝手なふるまいをする、わがままな人」のちょうど正反対です。

『青年塾』がめざすもの 主人公意識

言われたことをやっている間は、力が出ない

あなたが、富士山にどうしても登りたいと思ったとしましょう。みんなは、「止めておけ」と説得しますが、あなたはどうしても登りたいのです。
そしてついに念願が叶い、登ることになりました。ところが、思わぬ悪天候、さらには思った以上にきつい登り、途中で何度もくじけそうになりました。しか し、どうしても登りたい一心ですから、必死で歯を食いしばりました。私達は、強い思いさえあれば、どんな困難にも耐えられるのです。
もし、「登れるならば、登ってみたい」といった程度の軽い思いで登ると、強風、大雨、さらにはきつい登りに差し掛かると、一片に気持ちが萎えて、「大変 だ。もう止めよう」と、さっさと山を下り始めるはずです。私達は、思いが弱々しいと、困難に出くわすと、すぐ諦めてしまうのです。
さらに、自分は登る気持ちなどさらさらないけれども、誰かに強制されて、止むを得ず登山しなければならなかったとしましょう。途中、何度も困難に出くわす たびに、「どうしてこんな目に遭わなければならない」と思うことでしょう。しかし、監視の目が厳しくて、止めるに止められません。私達は、自分にその思い がないのに無理やり強制された時、困難に出くわすと、「不幸な目に遭った」と思うのです。
同じように富士山に登ったとしても、自らの思いによって、随分違うことを分かってもらえたでしょうか。
『青年塾』の研修は、受講する人達の〝主体的な意志〟を第一に尊重します。「やってみたい」。それは、「富士山に登ってみたい」のと同じです。「やらされている」と考えるのは、受け身であることの裏返しとも言えるでしょう。
〝主人公意識〟。「この研修の〝主人公〟は、私たち自身です。私達が、どうしてもやってみたいと思うことを、私達ですべて準備します」と言える姿をめざし ています。そのために、研修の方針や大きな枠組みは、塾長が決めますが、中身は、すべて塾生諸君が自ら考え、自ら準備し、自ら運営して、自ら反省します。
具体的には、講座内容に始まり、講師の選定、外部折衝、会場、宿泊場所、予算と決算、段取りなどを、塾生諸君が自ら整えるのです。基本の考え方と大きな枠 組み以外は、受講する塾生諸君が自ら整え、実行します。研修会場に行けば、すべてのおぜん立てがされている研修とは、百八十度異なります。

『青年塾』がめざすもの 安堵感ではなく、達成感

小さな達成感を積み重ねると、大きな自信になる

講座が終わった後、私は必ず聞きます。「今、あなたは、安堵感を味わっている?それとも、〝達成感〟?」と。安堵感は、「やれやれ終わった」。達成感は、「やったぁ」。
義務感をもって取り組むことは、終わった時に、「何とか無事に終わった」といった安堵感を感じます。しかし、「やったぁ」と、思わず両手を高々と上げたくなるような達成の喜びを感じることはありません。
安堵感と達成感を分けるものは何か?
決められたことを型通り成し遂げた時に感じるのは、「やれやれ、無事に終わった」の安堵感です。達成感は、挑戦の裏返しです。何かに挑戦した時、初めて、 「やった」といった達成感が湧き上がってきます。『青年塾』が、達成感を重んじることは、即ち、挑戦を重んじていることでもあります。「挑戦なくして、達 成感なし」とも言えます。
「大きな挑戦でなくてもいい、すべてにわたって、小さな挑戦をする」。それが、『青年塾』の研修に臨む時の塾生の心得です。挑戦するためには、枠を破ることです。
『青年塾』には、二つの禁止令があります。
禁 止令の一つ、「縦並び禁止」。縦並び禁止というのは、前例に従わないことです。去年と同じことをしない意味でもあります。そしてもう一つの禁止令は、「横 並び禁止」。これは、他と同じことをしない意味です。前例に従わず、他の真似をしないとすれば、後は、挑戦するしかないのです。それは大げさなことでなく ても構いません。講座の最初に行う開講式一つとっても、「新しい挑戦のスタイルはないか?」と考えて、挑戦してみる。それが少しでも効果があれば、「やっ たぁ」と、心の中で快哉を叫びます。
そして、小さな達成感は、「やればできる」の心を育てます。それを繰り返すならば、「私もできる」といった人生の自信にもつながっていくと確信します。例 えば、『青年塾』の入塾式一つをとっても、前年度と同じ場所で同じような内容の行事をしたことがありません。毎年、まったく新しい所で、新しい内容の研修 に挑戦するのです。
『青年塾』は、研修の場です。研修の場だからこそ、挑戦的であり、創造的でなければならないのです。研修の後、「やれやれ、やっと終わった」と感じるようでは、大した教育効果は生まれてこないでしょう。『青年塾』は、常に、「達成感」を味わう研修に取り組みます。

第20期生募集要項

募集期間
平成28年1月1日から2月29日まで
(但し、入塾式が5月に予定されている東北地区と北海道地区は、3月31日までを締め切りとします)
募集条件
特別な条件はありません。
年齢は、20歳代から50歳代まで。但し、それ以外でも、ご本人が希望される場合は、その限りではありません。
時々、「私は志がないからダメだ」とおっしゃる方がいます。その方に言います。「志があれば、『青年塾』に来なくていい」と。
選考方法
各クラス20人を目安として、先着順とします。「入る人を選ばないすべてはご縁」と考えています。
募集のクラス
全国を、ブロック別に五つのクラスに分けています。

  • 西クラス 沖縄・九州・中国・四国
  • 関西クラス 近畿・北陸・四国・中国
  • 東海クラス 東海・中部・北陸
  • 東クラス 首都圏・関東・東北・甲信越
  • 北クラス 東北・北海道

※クラスは、ご本人の希望により決めます。クラスによって微妙に「気風」が異なるのも、興味深いところです。

研修期間
▽研修の開始(入塾式)
平成28年4月から 西クラス、関西クラス、東海クラス
平成28年5月から 東クラス、北クラス
▽研修の終わり(出発式)
平成29年6月26日(日)
研修費用
受講料 年間108,000円(消費税込)
上記のほかに、毎回の講座に際して、現地までの交通費、そして研修期間中の宿泊費、食事代、事務局費、講師謝礼などの必要経費を参加者で頭割した費用が掛かります。三万円前後が、今までの実績です。
応募方法
入塾願書に必要事項を記入し、募集期間中に、事務局宛てにお送りください。送付をもって、「入塾」とします。
入塾願書の入手方法
志ネットワーク事務局宛てに、郵便でご請求ください。その際には、A4サイズが入る封筒に、送付先のご住所とお名前を書いた返信用の封筒を同封してください。なお、500円切手を、封筒には貼らずに添付してください。
お問い合わせ先
志ネットワーク『青年塾』事務局
TEL 072-291-0504 / FAX 072-291-0508
〒590-0116 大阪府堺市南区若松台3-3-17
入塾願書送付先
〒590-0116 大阪府堺市南区若松台3-3-17
志ネットワーク『青年塾』塾生募集係

奨学金制度のご案内

『青年塾』では、可能な限り多くの人達に学びの機会を提供したいと考えています。そのために、「受講料」の 108,000円について、5年を上限として、無利子で貸し付ける「奨学金」の制度を設けています。
なお、半額だけの利用も可能です。その旨、お申し出ください。
「奨学金」を利用される人は、入塾願書を提出する時に、その旨をお伝えください。お申し出により、申請用紙をお送りします。(入塾願書の中に、「希望」を申し出る項目があります)
・奨学金の内容
(1) 全額の借り入れを希望する 108,000 円
(2) 半額の借り入れを希望する 54,000 円
・返済期間 最長5年。自分で返済計画を作成して提出する。

平成28年度・20 期生の研修内容

研修は、二泊三日の合宿が、合計7 回、開催されます。そのうちの五回は、各クラスで開催し、後の二回は全国合同開催です。
まず現地現場へ
毎回の講座では、まず何を学ぶかのテーマを決め、それを掘り下げて学ぶために、現地現場に出向きます。そのため、開催の場所は、毎回変わります。『青年塾』ではそれを、〝一次情報の学び〟と呼んでいます。
現地現場では、実際の姿に直接触れ、時には実践の経験もします。すなわち、教室で知識を増やす学び方ではなく、現地現場で、全身で学ぶ。それによって、心に刻み込むみような学び方をします。
地域での講座の開催に当たっては、塾生諸君が自ら、テーマを決めて、講座の内容を決めます。即ち、現地で誰に話を聞き、どこへ行き、どんな体験をするかな どを調査、検討して決めます。また、食事作りの場所の選定からメニューなどの段取りもすべて行います。掃除研修についても同様に、場所を決め、道具の手配 からすべてを自分達で行います。
予算も決算も自分達の手で
なお、講座に掛かる費用の予算も自分達で決めます。また、講座で掛かった費用の決算も自分達で行ってもらいます。
これらは、すべて、〝主人公意識〟を養うことが目的です。「やらされる研修」ではなく、「自らの意志でやる研修」をめざします。
年に二回、全国合同研修
年に二回は、全国各クラス合同の学びの機会です。20期生のサマーセミナーは開催地を島根県出雲地区に予定しています。全塾生が一堂に会する貴重な機会です。出雲について学ぶと共に、塾生全員がクラスを越えて知り合うことが、開催の大きな目標になっています。
恒例の「坂の上の雲」の演劇発表で締めくくり
もう一回の全国各クラス合同の講座は、すべての研修の締めくくりである修了式と出発式の時です。20期生は、北海道で行う予定です。一年余の学びの時を終 えて、まず、各クラスが、司馬遼太郎著「坂の上の雲」の演劇発表です。そして、出発式。一年余の学びの時を終えて、塾生諸君が感涙にむせび、出会いの喜び を全身で実感する仕上げの時です。

志の実践報告会&入塾説明会 開催予定

『青年塾』とは何か?
下記の説明会にご参加ください。『青年塾』の基本の考え、研修の詳細などについて、塾長、塾生が直接お話しさせていただきます。
なお、詳細がまだ決まっていない説明会もあります。また、ここには掲載していない地域で開催することもあります。「志ネットワークのホームページkokorozashi.net」で、逐一、ご案内します。
また、2月から3月にかけて、19期生の研修が予定されています。それに参加することもできます。実際に参加されると、『青年塾』とは何かを直接知っていただくことができます。研修の詳細も、ホームページで紹介します。

クラス 地 区 日 時 場 所
西 九州 2月11日(木)
時間等詳細未定
(株)山口油屋福太郎(博多)
http://www.fukutaro.co.jp/company
四国 時間等詳細未定
関西 大阪 2月28日(日) 株式会社 大近
http://www.daikin-group.com/
東海 名古屋 2月27日(土)
時間等詳細未定
名古屋市内
東北 2月21日(日)
13:30~15:30
ヒルズサンピア山形
http://www.hills-sunpia.jp/
首都圏 時間等詳細未定
札幌 2月22日(月)
時間等詳細未定
札幌市内

パンフレット(1)ダウンロード
パンフレット(2)ダウンロード

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