うれしい波紋

上甲 晃/ 2002年06月08日/ デイリーメッセージ

「昨日十七日の木曜日、エンゼル-ホームでは現地スタッフによる事務所の一斉掃除が行われました。思いもよらない突然のことに、うれしいやら驚かされるや」、壁に貼られていたエンゼルホーム近況報告の壁新聞は、バングラデシュにある現地事務所での出来事を、興奮気味に書き出していた。
この日、『青年塾』の関西クラス研修のために、兵庫県東条にある国際エンゼル協会研修センターを訪問した。建物の中に入り、私は、すぐに壁に張られていた紙に注目した。まず、見出しが目立つように、別の黄色い紙に黒々とした文字で記されている。そこには、「エンゼルホーム事務所、一斉掃除の様子」とある。
バングラデシュにある国際エンゼル協会の現地事務所で、現地の人たちが揃って、自主的に一斉掃除したことは、実は大ニュースなのである。壁新聞は、「バングラデシュという国では、職業ごとの階層意識が強く、それぞれの役割分担が暗黙のうちに細かく決められています。そのため、掃除をすることが職業として成り立っており、また事務所で働く人たちが自分で体を動かして掃除をするのは、自分の品位を落とすために、ありえないと思っていました」と記述してある。この文章は、現地に滞在している日本人スタッフによって書かれたものである。日本人が命令したのではなく、現地の人たちの自主的な発案により、事務所のスタッフが揃って掃除をしたのだから、日本人のスタッフがびっくりするのも無理はない。
この一斉掃除を呼びかけたのは、スタッフの幹部であるロトンさんである。ロトンさんが、突然に呼びかけて、みんなで事務所を掃除しようということになったしだいだ。予定の一時間では作業が終わらず、「ここまでやったのだから、最後まできれいにしましょう」などと言う声が自然のうちに出てきて、大いに盛り上がった様子である。
私は、うれしかった。私たちが先月バングラデシュの国際エンゼル協会に滞在した時、ロトンさんを巻き込んで、トイレ掃除をした。その時は、いつも遠巻きに私たちの掃除ぶりを見ている現地スタッフを巻き込んだことは革命的出来事だと思った。しかし、ロトンさんは何か感じるところがあったのであろう。私たちが帰ったあと、自らが゛言い出しっぺ゛になって現地スタッフで自主的に掃除を始めたのだ。これからは、毎週木曜日、一時間かけて、自主的な掃除をすることを決めたとも伝えられていた。来年一月のバングラデシュ訪問が楽しみだ。

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