銀行マンに告ぐ

上甲 晃/ 2003年12月07日/ デイリーメッセージ

「常にベストを尽くす」ことをモットーとしている私ではあるが、この日の講演にはいっそう力が入った。三井住友銀行の部長・支店長クラスの人たちを対象にした講演会である。会場は、大阪市内の元住友銀行本店。今は、三井住友銀行大阪本店。この日の講演は、東京の本社でも、二百人ほどの人たちが聞いている。テレビ中継により、大阪での話も、即時に東京に通じるようになっていたのである。
力が入った理由は、簡単だ。この際、銀行の幹部の人たちにどうしても訴えたいことがあったからだ。まして、大手都市銀行の代表格である三井住友銀行である。私の思いを伝える場所としては、これ以上ありがたい場はない、格好の機会が与えられたのだ。

概して、最近、銀行の評判はすこぶる悪い。不良債権問題で懲りたはずの銀行が、『悔い改めた』様子が伝わってこない。それどころか、『懲りない面々』の様相がある。そのために、多くの企業経営者は、銀行に対する不満が絶えないように思われる。曰く、「銀行は詐欺師だ」、「銀行は血も涙もない」などと。
゛銀行の志゛。私が訴えたかったことだ。「何のために銀行は存在し、何のために私たちは働き、何のために仕事をしているのか。銀行の方々には、今こそ、ぜひその原点に戻っていただきたい。志とは、相手の利益を大きくする心です。それに対して、野望・野心は、自分の利益を大きくする心。ぜひとも、銀行もまた、野望と敢然として訣別して、高い志を取り戻していただきたい」。私は、声を限りに訴えた。またこんな話もした。「信用こそすべての活動の原点。銀行に今一番必要なことは、利益をあげることではありません。信用の回復こそ、急務です。信用が回復すれば、業績は必ず回復する。そのことを信じて歩んでいただきたい」。

銀行が、顧客に対して厳しい姿勢を貫くことは構わない。問題はその厳しさが、誰のためかである。自分たちの利益のために相手に厳しいのでは、恨まれるだけ。相手の利益を確保することに対して厳しいとすれば、その姿勢は必ず認められ、信頼されるはずだ。

講演の後、無理をお願いして、かつて住友銀行本店であった当時の面影を残す一階のフロアーを見学させてもらった。三十一本の大理石の柱、バルコニー、見上げるような高い天井。そこでは、今も百人以上の人が働く。「余りにも威風堂々としたオフィスで、ちょっと圧倒されます」と、案内してくれた執行役員が言う。かつて銀行の仕事ぶりは、威風堂々としていたのである。ぜひその誇りを取り戻して欲しいものだ。

志ネットワークに参加を希望される方へ

毎朝七時にメッセージを希望される方
毎朝七時に、「上甲晃の一日一信」を携帯メルマガとして送信しています。登録料は無料です。
申し込み方法 ibamoto@star7 に空メールを送って下さい。
申し込みの様式が送られます。
毎月デイリーメッセージ [月刊の冊子]を希望される方
毎日1400字のデイリーメッセージ一ヶ月分を冊子にしてお送りします。
年間購読料は6,000 円(送料込)です。
申し込み方法 郵便振替口座 00240-9-48648 かPayPay銀行すずめ支店 (002)7005173 に6,000円をお振込みください。その際、送付先とお名前を明記してください。
毎日1400字のデイリーメッセージ [インターネット]を希望される方
毎日1400字のデイリーメッセージをインターネットで即日購読したい方は10,000円を下記にお振込みください。インターネット『青年塾』にも自動的に参加できます。
申し込み方法 郵便振替口座 00240-9-48648 かPayPay銀行すずめ支店 (002)7005173 に10,000円をお振込みください。その際、送付先とお名前を明記してください。
インターネット青年塾に参加を希望される方
上記の(3)と同じ手続きです。
すべての活動に参加を希望される方
上記すべての活動に参加し、さらに隔月刊の「志レポート」の購読を希望される特別会員は、18,000円を下記にお振込みください。
申し込み方法 郵便振替口座 00240-9-48648 かPayPay銀行すずめ支店 (002)7005173 に18,000円をお振込みください。

運動会

上甲 晃/ 2003年11月18日/ デイリーメッセージ

こんな運動会は初めてである。運動会の会場になったのは、休校になった世屋小学校の体育館。床にぺたりと座り込んでいるのは、ほ

続きを読む

中国人の目

上甲 晃/ 2003年11月11日/ デイリーメッセージ

東京大学客員教授で、中国社会科学院日本研究所教授である金さんの話が、とにかく面白かった。「昨年、中国で話を聞いた時と比べ

続きを読む