『大感謝、そして心からの御礼』
上甲 晃
『箱根会議』が、私一人の意志から始まったことは、事実です。しかし、私一人が逆立ちしても、『箱根会議』は、開催できませんでした。私の思いを、自らの思いとして、献身的に支えてくれた人達がいて、初めて開催できたのです。
表の会議に対して、゛裏方゛という言い方をすれば、゛裏方゛なくして、表の会議は成り立ちませんでした。だから私にとっては、゛裏方゛は、゛裏方゛ではなく、゛力強い味方゛そのものでした。
゛力強い味方゛達の献身的な働きは、尊敬と感謝の一言に尽きます。私は、その働きに対して、一円の報酬も支払っていません。すべての諸君 が、身銭を切って、応援に来てくれたのです。参加費用を支払い、食事の費用も支払い、それでいて、会議の裏方で働いている。こんな人達が、日本にはまだ健 在なのです。そのことが、とてもうれしい。
五百人を越える参加者は、志ネットワーク活動が始まって以来の人数でした。最初は、三百人程度を予想していたから、構え方も比較的、小規模でし た。それが日増しに参加者が増え、ついには五百五十人になった時、最初の構え方では、とても受け入れが無理なことが明らかになりました。その無理を超えら れたのは、ひとえに、裏方で働いてくれた『青年塾』諸君のおかげです。私が、会議の成功以上にうれしいのは、裏方の献身的な働きがあったことです。
私の知る範囲など、まことに狭く、浅い。きっと、私が知っている何十倍、あるいはそれ以上の働き、そして苦労、困難があったはずです。多くの参加 者は、『青年塾』の諸君の生き生きとした働きぶりに、おおいに心を動かされた様子でした。そればかりか、口に出して、「お世話をされる人達の働きぶりが印 象的だった」と、何人もの人達からお褒めの言葉をいただきました。会議の成功以上に、塾生諸君が褒められることが、私には、とてもうれしいことでした。
塾生諸君の家族のことを考えると、心苦しい限りです。休みを何回も返上し、家族を犠牲にした働き。交通費一つとっても、箱根は、普通以上 に高い。手立てを講じようとしても、みんなは、「そんなつもりではありませんから」と固辞する。その好意に甘えるばかりでした。表の大成功の影に、裏の大 働きがあったことを、私は肝に銘じなければなりません。そして、何としても、『青年塾』の諸君が、将来、「あの時は大変だったけれども、日本が大きく変わ る引き金を引く役割を果たせた」と胸が張れるようになったとしたら、私の肩の荷も、少しは軽くなるでしょう。裏方の諸君、本当にありがとう。君達がいてく れたからこその成功でした。